丙種化学の学識は、高等学校で物理化学を勉強された方なら、比較的合格点を取りやすい科目かと思います。しかしながら、初学者の方にはわかりにくい分野もあり、また、以前に勉強された方でも、暗記内容も豊富なため、苦手とする方もたくさんいらっしゃるかと思います。
過去の試験問題傾向から、最低限合格に必要な箇所をまとめておりますので、参考にしていただけると幸いです。

合格点

 丙種化学の学識では、毎年20問の問題が出題されます。合格は満点の60%のため、20問中12問正解すれば、学識に関しては合格点になります。12問以上正解できるようにしっかりと学習しましょう。

分野

 丙種化学学識の出題問題から分野をまとめました。出題問題数20問とも異なる分野からの出題のため、20分野に分けられると考えられます。

①単位
②物質と分子
③理想気体
④状態図
⑤熱化学方程式
⑥反応式
⑦燃焼・爆発
⑧飽和蒸気圧と沸点
⑨ガスの性質
⑩工業的製造法
⑪円管内の流れ
⑫伝熱
⑬引張試験
⑭引張荷重
⑮金属材料の強度と破壊
⑯金属の腐食
⑰溶接
⑱計測器の原理
⑲ガスの圧縮
⑳ポンプの特性

 丙種化学学識は20分野に分かれているため、乙種と比べると出題範囲が広く、難しいように感じます。しかしながら、保安管理の出題分野と重複している分野もあります。また、実際に出題される問題に限ると範囲は乙種よりも限定的と思われます。しかしながら、内容の理解、暗記は必須になりますので、しっかりと学習する必要があるかと思います。 

出題傾向

 丙種化学学識の出題問題を2022年までの過去10年間の試験問題から分析しました。全体的に満遍なく出題されており、全20問の分野(出題タイトル)はおおよそ下記です。

問1.単位
問2.物質と分子
問3.理想気体
問4.状態図
問5.熱化学方程式
問6.反応式
問7.燃焼・爆発
問8.飽和蒸気圧と沸点
問9.ガスの性質
問10.工業的製造法
問11.円管内の流れ
問12.伝熱
問13.引張試験
問14.引張荷重
問15.金属材料の強度と破壊
問16.金属の腐食
問17.溶接
問18.計測器の原理
問19.ガスの圧縮
問20.ポンプの特性

 この出題傾向は毎年ほとんど変わることがありません。20問すべてが別々の分野というわけではなく、関連のある分野から何問か出題されているものの、問題自体は同じタイプのものではないため、暗記量も膨大になります。1日、1分野ずつでも学習する必要があるといえそうです。各分野ごとにまとめと練習問題を作成しました。もちろん、上記はあくまで過去の傾向のため、必ずしも上記通りに出題されるとは限りません。合格に少しでも近づけるように参考にしていただけると幸いです。

nerima9worker

高圧ガス製造保安責任者試験の研究をしているガス+α 産業ガスの会社に勤務している現役のエンジニアです。 2022年1月から高圧ガスの試験問題・検定問題を研究しています。 平成25年(2013年)の問題から現在までの出題傾向を踏まえオリジナルの類題を掲載しています。

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