1.合格点

 乙種化学の学識では、毎年15問の問題が出題されます。合格は満点の60%のため、15問中9問正解すれば、学識に関しては合格点になります。9問以上正解できるようにしっかりと学習しましょう。

2.分野

 乙種化学の学識を大きく分けると1.気体の一般的性質、2.熱力学、3.化学反応式、4.爆発、5.ガス各論の5分野に分かれます。
 しかしながら、過去12年間の試験問題の傾向を分析すると、出題順序は年によって異なるものの、出題内容は下記の場合が多いです。

No分野
1SI単位
2気体の性質
3熱力学・気液平衡の計算
4熱力学・気液平衡
5反応速度
6化学反応式
7化学平衡
8燃焼熱・エンタルピー
9燃焼・爆発(ガスの種類)※
10ガスの種類
11燃焼・爆発
12燃焼・爆発
13燃焼・爆発
14ガスの性質
15ガスの性質

※年によって、出題が異なり、出題率はほとんど半々です。

 上記から11分野に分けられると考えられます。11分野についての解説を作成しました。学習の参考にしていただけると幸いです。

3.出題傾向

 2023年までの過去12年間の試験問題から15問がどのように出題されるのか、分析をしました。過去12年間の出題を下記に記載します。

分野おすすめ順
1SI単位1
2気体の性質3
3熱力学・気液平衡の計算8
4熱力学11
5反応速度4
6化学反応式2
7化学平衡5
8反応熱・エンタルピー6
9燃焼・爆発(ガスの種類)※9
10ガスの種類7
11燃焼・爆発9
12燃焼・爆発9
13燃焼・爆発9
14ガスの性質10
15ガスの性質10

※年によって、出題が異なり、出題率はほとんど半々です。

 このように分析すると、どの分野が多く出題されているのかやどの分野が毎年出題されるのかが明確になります。例えば単位に関して毎年出題されていることが多く、覚える内容もそれほど多くないため、必ず得点源にしたい分野です。一方で出題が多いものの、暗記範囲が多いガスの性質に関しては、試験までの勉強時間があまりない場合、後回しにするなど、学習の順序や学習の取捨選択をすることも可能です。
 上記はあくまで過去の傾向のため、必ずしも上記通りに出題されるとは限りません。また、出題される順序や分野の内容も毎年同じではなく、変わることもあります。全ての分野を勉強することをオススメしますが、合格に少しでも近づけるように参考にしていただけると幸いです。

nerima9worker

高圧ガス製造保安責任者試験の研究をしているガス+α 産業ガスの会社に勤務している現役のエンジニアです。 2022年1月から高圧ガスの試験問題・検定問題を研究しています。 平成25年(2013年)の問題から現在までの出題傾向を踏まえオリジナルの類題を掲載しています。

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