練習問題
問1.同一物質内または、物質相互間において高温部から低温部へと熱が移動する現象を何というか。
解答:伝導伝熱
問2.固体表面とその周りを流れる流体中との間で、流れによって熱エネルギーが伝えられる現象を何というか。
解答:対流伝熱
問3.熱を持った物質から電磁波として熱が放射される現象を何というか。
解答:放射伝熱
問4.固体壁で隔てられた温度の異なる2つの流体間の熱の移動を何というか。
解答:熱貫流
問5.物体からの熱放射のしやすさを何というか。
解答:熱放射率
問6.受けた熱放射線をすべて吸収してしまう仮想的物体を何というか。
解答:黒体
問7.放射伝熱の式を表せ。
解答:E = σT4 σ:ステファン・ボルツマン定数、T:絶対温度
演習問題
次の各問いに対して正しいかどうか答えなさい。また、誤っている場合、誤りの部分を正しく直しなさい。
問1.固体内の伝熱は伝導伝熱であり、その伝熱速度はその固体の熱伝導率に比例する。
解答:正しい
解説:物質内部の伝熱を伝導伝熱言い、伝熱速度はと表されます。λ:熱伝導率、dT/dx:温度変化、A:面積
問2.対流伝熱の中には、 温度差により自然に起こる自然対流と、 機械的に強制されて起こる機械対流がある。
解答:誤り 機械対流 → 強制対流
解説:対流伝熱は自然対流と強制対流の2つになります。また、対流伝熱は、熱エネルギーが運ばれて起こる熱の移動を言います。
問3. 高温の炉などでは、電磁波として熱が放射される放射伝熱が支配的となる。
解答:正しい
解説:放射伝熱は、熱を伝えるのに媒体を必要としません。
問4.伝熱には機構的に伝導伝熱、 対流伝熱および放射伝熱があるが、 これらが組み合わさって起きている場合はない。
解答:誤り はない。 → が多い。
解説:実際に起こる伝熱ではこれらが組み合わさって起こる場合がほとんどです。
問5.固体壁を隔てて高温の流体から低温の流体への熱の移動は、伝導伝熱以外の伝導伝熱も行われる。
解答:正しい
解説:固体壁内の伝導伝熱は熱伝達という現象です。
問6.平板壁内の高温側から低温側への定常的な伝導伝熱において、 伝熱速度はその温度差に比例する。
解答:正しい
解説:伝熱速度はと表されます。λ:熱伝導率、dT/dx:温度変化、A:面積
問7. 固体表面とこれに接する流体間の熱の移動を、放射伝熱という。
解答:誤り 放射伝熱 → 熱伝達
解説:伝導伝熱は同一物質内または、物質相互間において高温部から低温部へと熱が移動する現象を言います。
問8.黒体から放射される熱放射エネルギーは、 その黒体の熱力学温度の4乗に比例し、ステファン-ボルツマンの式で表される。
解答:正しい
解説:熱放射エネルギーは次式で表され、E = σT4 、ステファン-ボルツマンの式と言います。
σ:ステファン・ボルツマン定数、T:絶対温度
問9.多孔質材料の保温材がぬれて細孔内に水が浸入すると保温能力はが低下する。
解答:正しい
解説:水の熱伝導率は空気の熱伝導率よりかなり大きいため、高温から低温へ熱の移動が容易に行われるので、保温能力は低下する。
問10.次の物質を常温における熱伝導率の大きいものから小さいものへ順に並べなさい
アルミニウム、空気、ポリエチレン
解答:アルミニウム>ポリエチレン>空気
解説:一般に金属は熱伝導率が高く、空気は熱伝導率が特に低いです。ポリエチレンはその間になります。
コメント