化学反応式とは化学式を使って化学変化を表した式のことをいいます。
CH4 + O2 → CO2 + 2H2O
左側:反応物 右側:生成物
一般に反応が進むにつれて、左側の生成物が減少し、右側の生成物が増加します。
一般に反応速度は
u = 反応物(生成物)の濃度の減少(増加)/反応時間
で表されます。
CH4 + 2O2 → CO2 + 2H2O
上記反応式の反応速度式は
u = k [CH4] [O2]2
で表されます。
この式からどういったことが言えるでしょうか。
一見すると生成物の増加(濃度)に比例して、反応速度が大きくなるように見えますが、そうではありません。
生成物が増えれば増えるほど、反応速度が大きくなりますが、必ずしも比例するわけではありません。
一般にaA + bB → cC + dDの反応式において反応速度式は
u = k [A]x [B]y
の指数関数(べき関数)で表されます。※a,b,c,dは係数を表す。
この際のx,yは反応次数と呼ばれます。
この反応次数は反応させて初めて決まる数字です。
なぜなら、触媒の有無や反応の温度によって変わるからです。
・反応速度は、反応物質(反応物濃度)のべき関数で表されます。 → 生成物(生成物濃度)ではない。
・反応速度は、どの化合物に着目しても同じである。 → 例えば、反応物の反応速度が小さく、生成物の反応速度が大きい場合、反応物の反応以上に生成物が出来ていることになる。
・反応次数は、触媒の有無や反応条件(温度など)によって変わります。
・反応次数は(x + y)の数で表されます。(x + y) = 3の時、反応次数は3です。
①の式にある定数kを速度定数といいます。
この定数kはアレニウスの式と呼ばれる下記の式で求められます。
A:頻度因子、ΔE:活性化エネルギー、T:反応温度
この式から速度定数は活性化エネルギー、反応温度に依存すると言えます。
また、反応温度が上がるほど、速度定数は大きくなります。
物質が反応して、生成物ができるときには、結合の組み換えが起こるくらい高いエネルギー状態になる必要があります。この状態を活性化状態といい、活性化状態にするために費用な最小エネルギーを活性化エネルギーといいます。
下図のような図で表されます。
例えば、炭化水素減量からの水素、ナフサ、メタノールの分解反応は1,300°Cと高い温度が必要になります。ここに触媒としてニッケル触媒を加えると700~800°Cになり、反応温度を減少させることができます。その際、触媒であるニッケルは変化しません。
このように、反応の前後で自身は変化せず、反応速度を大きくするものを触媒と言います。
触媒によって、反応温度を下げるということは、活性化エネルギ―を下げているということになります。
・活性化エネルギーは一般に正の値である。→アレニウスの式においても活性化エネルギーは正の値である。