ハインリッヒの法則・・・事故発生の経験則。1件の重大事故の背後には、重大事故に至らなかった29件の軽微な事故が隠れており、さらにその背後には事故寸前だった300件の異常、いわゆるヒヤリハット(ヒヤリとしたりハッとしたりする危険な状態)が隠れているというもの。「1:29:300の法則」とも呼ばれます。
4M・・・品質管理においてMAN(人)、MACHINE(機械)、MEDIA(媒体、環境)、MANAGEMENT(管理)の4つの要因があります。この4つのMをとって4Mといいます。
フェーズ理論・・・人間の意識に関する考え方である。意識レベルを「0~Ⅳ」の5段階に分け、職場・作業などに重用される考え方です。
フェーズ0・・・「無意識状態」(意識がない時で脳がまったく動かない状態である。)
フェーズⅠ・・・意識がぼけたサブノーマルな状態であり、注意や判断がうまく働かず、間違いを起こす確率が極めて高い。
フェーズⅡ・・・「休憩時」正常のレベルでノーマルであるがリラックスした状態である。
フェーズⅢ・・・「仕事や家事の意欲が高い状態」正常状態であるがこちらはより積極的なフェーズであり、脳が好調に動いている状態である。行動上は、仕事に集中している時であり、間違いや操作ミスはほとんど起こさない。
フェーズⅣ・・・過緊張状態の時で、緊張事態に直面して慌て立ちすくむ時や怒ってカーっと頭に血が上るという状態である。
相対危険度評価・・・プロセスの持つ危険性について、指標値を用いて各種のプロセスプラントを相対的比較評価する定量的評価技法
ダウ方式・・・米国のダウケミカル社で考案された方法で、プラントをユニットに分け、ユニット毎に火災爆発指数を用いて、相対的に危険度の評価を行うと共に、防災対策選定のガイド値としても使われる。
第1段階・・・関連資料の収集・作成:アセスメントに必要な資料の収集と作成
第2段階・・・定性的評価:診断事項、関係法令など参照して定性的評価を行う
第3段階・・・定量的評価:エレメントごとの定量的評価により危険度のランクを行う
第4段階・・・プロセス安全性評価:危険度ランクとプロセス固有の危険度に応じ、適切な安全性・評価手法を用いて潜在危険の洗い出しを行い、妥当な安全対策を決定する
第5段階・・・安全対策の確認など:安全評価の結果を踏まえて自己の未然防止、局所・拡大・防止がなされているかを確認し、まとめる
特性要因図・・・業務上問題となっている特性(結果)と、それに関するとみられる要因(原因)を魚の骨のような図で表したものです。何か問題が起こった時、まず「原因追求型」で その問題の原因を見つけだし、「対策追求型」によって、原因に対しての対策を検討することで、問題を解決するのに役立ちます。
FTA(Fault Tree Analysis)・・・対象となるシステムに起こってはならない事象を頂上事象として設定し、その頂上事象を出現させる原因を機器・部品レベルまで次々に掘り下げていく演繹的解析手法※1。頂上事象の発生原因となる機器・部品の組合せを解析し、機器・部品の故障率を与えることにより頂上事象の発生確率を解析することも可能である。
※1 一般的な原理や原則などから、個別の事項や派生的な事柄を導き出すさま。
ETA(Event Tree Analysis)・・・ある事象がどのような結果を起こしうるかを樹木の枝分かれ式に追及し分析する帰納的解析手法※2。
※2 個々の特殊な事実から一般的な原理、法則を導く方法によるさま。
HAZOP・・・化学プロセスのようにフローシートで表されるものについて操業条件の変化を定められた手引用語に従って調べ、それぞれの変化の原因と結果、とるべき対策を表にまとめて検討する手法。不足している安全対策を探すのに有効です。網羅的に進め、単一事象、トラブルの解析に適用する。設計で意図した状態からのずれを想定にあたってはあらかじめガイドワードを用います。FTAのトップ事象の選定に利用されます。
What-if・・・「もし・・ならば」と質問を繰り返すことで、設備面、運転面での潜在危険を洗い出し、それに対する安全対策を講じることによりシステムの安全化を図る手法です。
網羅性を高めることはできませんが、複数の事象の組合せを想定することは可能です。
FMEA(Failure Mode and Effects Analysis)・・・製品および製造プロセスについて故障モードによる影響を分析して製品やプロセスの問題を解決する手法です。FMEAを設計段階で適用すれば、システムの設計について信頼性ブロックを用いて設計の信頼性や安全性の問題を検討することにより、試作前の段階で設計変更点を明確にできます。
→FMECA(Failure Mode and Effects C Analysis)・・・FMEA憑依対象部位に故障率データを取り入れた場合、システムに致命的な影響を与える故障モードを定量的に評価できる。
フェール・セール(fail safe)・・・人為的に不適切な操作および過失を犯さないよう機器に対して配慮することと仮にミスを犯しても機器の安全を保持すること。
フール・プルーフ(foolproof)・・・機器・設備に異常および故障が生じたときでも、装置が安全な状態になるよう設計上考慮すること