火気工事は、工事管理の1つですが、設備管理の問題にいくつか出題されることがあります。特に火気については出題が多いため、ここで解説します。
裸火と管理
裸火とは、「炎」「火花」「発熱部を外部に露出した状態で使用するもの」をいいます。例としては溶接作業のアーク、ガス切断、アークガウジングによる溶断や、簡易発電機等に用いる内燃機関の火気、ストーブ類、喫煙等の火気使用があります。
火花と管理
電気設備や電気工具の使用により火花が発生することがあります。火気厳禁の場所においては設置済みの電気設備に対しては防爆構造にするため、火災につながることはありません。しかしながら、工事における電気工具の使用には注意が必要です。また、ハンマーやレンチ等、電気を使用しない工具でも衝撃火花や摩擦火花等が発生することがあります。
高熱設備と管理
高圧ガスで使用する設備は高温になるものがあります。燃焼器、電動機、ヒータ等の極めて高い温度になるため、注意が必要です。
塔槽類はで作業するには、適切に処置をしてから作業を行わなければ、製造および使用しているガスの種類によっては爆発や人身事故につながるため、その方法には十分注意する必要があります。
塔槽類での作業前準備
ガス配管への処置
塔槽類を清掃する前に、接続されているガス配管からガスが漏れてこないようにする必要があります。開放する部分の前後のバルブを閉止するだけでなく、バルブや配管の継手に仕切板を挿入します。
「ガス置換」→ 不活性ガス等に置換し火気条件にします。
ガスの種類 | 可燃性ガス | 酸素 | 毒性ガス |
置換条件 | 爆発下限界の1/4以下 | 酸素濃度22vol%以下 | 許容濃度以下 |
「再置換」→ 空気等への置換
置換後の作業条件:置換作業後、人が等塔槽類に入るためには空気に置換する必要があります。
空気への置換:酸素濃度18~22vol%にし、作業中も18~22vol%に保ちます。
毒ガスの塔槽類:塔槽類へ入る前に許容濃度
空気呼吸器(酸素呼吸器) | 送気式マスク |
送気式マスクに比べて行動は比較的自由であるが、容器に充填されている空気(酸素)量により時間的な制約を受ける | 作業場所とは別の場所から空気を供給する道具。空気呼吸器に比べて機動的ではないが、使用時間の制約を受けない。 |