高圧ガス保安法では、定期的に検査を行うことが定められています。ここでは、定期検査で行う内容について解説しています。
気密試験
定期検査においては、機器単独で気密試験を行います。また、ガスケット部、管板部等の接続された箇所ごとに漏洩のないことを確認します。
検査方法
一般に、高圧ガス設備の気密試験は、常用の圧力以上の圧力で実施します。
耐圧性能
定期検査では原則として耐圧検査を実施せず、目視検査、非破壊検査を行う。目視では減肉、劣化損傷、腐食等を確認します。
検査方法
①第二種特定設備以外のガス設備
水等の安全な液体を使用する場合 → 常用の圧力の1.5倍 以上の圧力
空気、窒素等の気体を使用する場合 → 常用の圧力の1.25倍以上の圧力
②第二種特定設備
水等の安全な液体を使用する場合 → 常用の圧力の1.3倍以上の圧力
空気、窒素等の気体を使用する場合 → 常用の圧力の1.1 倍以上の圧力
ばね式安全弁・逃し弁
設備から取り出す場合は、分解整備後、安全なガスで加圧し、作動圧力が所定の値になるように設定します。
破裂板
外観検査をし、異常がある場合、交換します。交換は抜取検査等で性能が問題ないものを使用します。
自動圧力制御装置
部品の分解整備を行い、作動状況を確認します。
緊急遮断装置
定期保全は必ず必要です。目視検査による他動作検査とその緊急遮断装置にかかる貯槽の開放時などに弁座の漏れ検査を行います。
バルブ類
弁箱:内部腐食状況を確認します。
弁棒:摩耗状況とグランドパッキンの交換を行います。
弁棒:ねじの摩耗状況を確認します…これは閉切りなどのバルブの閉止作動機能に影響を与える
インターロック
インターロックが正常に作動することを確認しますを構成する遮断弁などの目視検査およびインターロック機構の作動検査を行い円滑、確実に作動すること。
圧力計・温度計
圧力計:精度検査の精度は当該圧力計の1/2目量以内です。
温度計:精度検査の精度は当該温度計の1目量以内です。