燃焼・爆発 練習問題・演習問題(特別)

練習問題

問1.水素の爆発上限界、爆発下限界をそれぞれ答えよ。

解答:上限界:75vol%、下限界:4vol%

問2.メタンの爆発上限界、爆発下限界をそれぞれ答えよ。

解答:上限界:15vol%、下限界:5vol%

問3.アンモニア爆発上限界、爆発下限界をそれぞれ答えよ。

解答:上限界:28vol%、下限界:15vol%

問4.アセチレン爆発上限界、爆発下限界をそれぞれ答えよ。

解答:上限界:81vol%、下限界:2.5vol%

問5.爆発範囲内にある可燃性混合ガスを発火させるのに必要な最小のエネルギーを何というか。

解答:最小発火エネルギー

問6.二酸化炭素の最小発火エネルギーを答えよ。

解答:0.9×10-5 J

問7.水素の最小発火エネルギーを答えよ。

解答:1.6×10-5 J

問8.メタンの最小発火エネルギーを答えよ。

解答:28×10-5 J

問9.アンモニアの最小発火エネルギーを答えよ。

解答:1,400×10-5 J

問10.不活性ガス濃度を次第に増やし、酸素濃度を下げていくと可燃性ガスまたは蒸気の濃度に関わらず爆発を起こさなくなる酸素濃度を何というか。

解答:限界酸素濃度

演習問題

次の各問いに対して正しいかどうか答えなさい。また、誤っている場合、誤りの部分を正しく直しなさい。

問1.一般に、温度の低下とともに爆発下限界は低下する。

解答:誤り 温度の低下 → 温度の上昇
解説:一般に、温度の上昇すると爆発下限界は上昇します。

問2.支燃性ガスが酸素の場合、支燃性ガスが空気の場合と比べて爆発範囲は変わらない。

解答:誤り 変わらない。 → 広くなる。
解説:空気には窒素がおよそ80%、酸素が20%の割合で、混合されているため、支燃性ガスが空気の場合、酸素に比べて狭くなります。

問3.気体の断熱圧縮によって発火しない。

解答:発火しない。 → 発火する。
解説:断熱圧縮も発火源になります。断熱圧縮を利用した機器にディーゼルエンジンがあります。また、断熱圧縮が発火源となった火災事故も起きています。

問4.可燃性混合ガスに不活性ガスを添加し、酸素濃度を限ある濃度いかにすれば、可燃性ガスの濃度がどれだけ高くなっても混合ガスは爆発範囲に入らない。

解答:正しい。
解答:可燃性ガスまたは蒸気の濃度に関わらず爆発を起こさなくなる酸素濃度を限界酸素濃度と言います。

問5.最小発火エネルギーとは爆発範囲内の可燃性混合ガスを発火させるのに必要な最小のエネルギーをいう。

解答:正しい
解説:最小発火エネルギーは圧力の増大とともに著しく小さくなります。

問6.プロパンの最小発火エネルギーの最低値 (常温、標準大気圧、空気中) は、アンモニアのそれよりも小さい。

解答:誤り 小さい。 → 大きい。
解説:アンモニアは出題される可燃性ガスの中で最小発火エネルギーの値が大きく、1,400×10-5 Jです。一方、メタンの最小発火エネルギーは28×10-5 Jです。

問7.アンモニアの爆発下限界 (常温、標準大気圧、空気中)は、メタンのそれよりも小さい

解答:誤り 小さい。 → 大きい。
解説:アンモニアは出題される可燃性ガスの中で爆発下限界の値が大きく、15vol%です。一方、メタンの爆発下限界は、5vol%です。

問8.次の燃性ガスについて、爆発下限界(常温、標準大気圧、空気中)の値が大きいものから小さいもの順に並べなさい。
水素、メタン、アンモニア、アセチレン

解答:アンモニア>メタン>水素>アセチレン
解説:アンモニア:15vol%、メタン:5vol%、水素:4%vol%、アセチレン:2.5vol%、よく出題される炭化水素の中で水素より爆発下限界が大きい可燃性ガスはメタンです。また、アンモニアは爆発範囲は狭いものの爆発下限界は大きいです。

問9.次の燃性ガスについて、爆発下限界(常温、標準大気圧、空気中)の値が大きいものから小さいもの順に並べなさい。
メタン、エタン、プロパン、ブタン、アセチレン

解答:メタン>エタン>アセチレン>プロパン>ブタン
解説:メタン:5vol%、エタン:3%vol%、プロパン:2.1vol%、ブタン:1.8vol%、アセチレン:2.5vol%出題される炭化水素の爆発下限界は、炭素数が多くなるほど、小さくなる傾向がみられます。一方、同じ炭素数であるアセチレンとプロパンを比べると水素の少ないアセチレンの方が少し爆発下限界は大きいです。

問10.次の燃性ガスについて、最小発火エネルギーの最低値(常温、標準大気圧、空気中)の値が大きいものから小さいものへ順に並べなさい。
アンモニア、メタン、二酸化炭素、水素

解答:アンモニア>メタン>水素>二酸化炭素
解説:アンモニア:1,400×10-5 J、メタン:28×10-5 J、水素:1.6×10-5 J、二酸化炭素:0.9×10-5 J。二酸化炭素、水素は最小発火エネルギーの最低値が小さい可燃性ガスとして頻出です。また、アンモニアは最小発火エネルギーの最低値が大きい可燃性ガスです。炭化水素はその間になります。

nerima9worker

高圧ガス製造保安責任者試験の研究をしているガス+α 産業ガスの会社に勤務している現役のエンジニアです。 2022年1月から高圧ガスの試験問題・検定問題を研究しています。 平成25年(2013年)の問題から現在までの出題傾向を踏まえオリジナルの類題を掲載しています。

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