ヒューマンエラー
人間はもともとの特性として、基本的に直裁的、省力的であり、忘れる、思い込み、錯覚などがあります。そのため、ヒューマンエラーを防止することは事故を防止するため重要です。
認知のエラーは判断エラーを誘発し、さらに操作エラーを引き起こします。そのため、ヒューマンエラーは連鎖するため、操作の前で連鎖を断ち切れば、事故が回避できます。
指差呼称は、作業をする前に対象を指で指し、それが正しいことが確認出来たら、「ヨシ」と声を出すことです。これによって誤動作を防止し、信頼性を向上する有効な手段です。
緊急作業 緊急の場合における作業はパニックに陥る可能性があり、正常な状態で作業ができない可能性があります。そのため、簡単に操作可能なように緊急遮断装置、緊急停止装置を設置することが有効です。また、最低限度の作業を大書きして計器室等に掲示することは操作面を良くするために有効です。その他にヒューマンエラーの防止方法として、ダブルチェック、 相互注意、 復唱・復命等があります。
危険予知 危険予知訓練は、作業や職場にひそむ危険性や有害性等の危険要因を発見し解決する能力を高める手法です。ローマ字のKYTは、危険のK、予知のY、訓練(トレーニング)のTをとったものです。
ヒヤリ・ハット ヒヤリハットとは、「危ないことが起こったが、幸い災害には至らなかった事象のこと」を言います。日ごろからヒヤリハットの発生情報を把握して、再発防止のための対策を講じることが、重大な事故の発生の防止につながります。
設備への対策
操作機器への表示や標識の設置 バルブへのタグナンバーの取付けや閉止バルブへの操作禁止の標示をすることで、認識しやすくします。
スイッチの保護 緊急遮断スイッチや緊急遮断停止スイッチ等、普段使用しないスイッチにカバーをかけ、ダブルアクションとすることで誤操作の防止につながります。
ガス漏洩検知器の警報 異常内容を確認しても措置が終わるまでは、発報条件からはずれ正常に回復しても警報が停止しないシステムとしなければならないものもあります。
インターロック機構
ある一定の条件が整わないと他の動作ができなくなるような機構のことをいいます。主に誤操作による事故の防止や適正な手順以外による操作が行われるのを防止する目的として、多くの設備に導入されています。