貯槽・管継手・弁・反応器　練習問題・演習問題　乙種化学・乙種機械　保安管理

貯槽・管継手・弁・反応器の過去問傾向

　貯槽・管継手・弁・反応器については、乙種化学、乙種機械ともに保安管理技術にて出題される分野です。2012年からの過去の12年分から出題傾向をまとめました。貯槽・管継手・弁・反応器に関しては15項目出題されており、幅広く出題されています。また、年によって、出題される内容片寄りが多い分野でもあります。出題回数の多い問題についてはしっかりと覚えれば、正解しやすい分野だと考えます。

項目	出題数
吸収塔	3
配管設計	3
吸着塔	2
球形貯槽	2
二重殼式円筒形貯槽	2
仕切弁	2
ボール弁	2
玉型弁	2
バタフライ弁	2
機械的振動	2
コールドスプリング	2
蒸留塔	2
差込み溶接式管継手	2
突合せ溶接式管継手	2
溶接容器	2
その他	16

練習問題

　ここでは、貯槽・管継手・弁・反応器分野における基本的な用語や知識に関する問題を掲載しています。問1～15は過去に2回以上出題された内容に関する内容です。問16～20は過去に1度出題された問題に関する内容です。問21以降は、出題されたことはないものの重要と思われる内容を記載しています。
　次の各問について、適切な語句や意味を答えなさい。

問1．原料に含まれる特定成分を固体の吸着剤を用いて分離する塔を何というか。

問2．液体または固体の混合物に溶剤を加え、その混合物中からある特定の物質のみを取り出し、他の物質と分離する塔を何というか。

問3．天然ガス、都市ガス、プロパン、ブタン等を常温高圧(常圧)で大量保存するのに用いられ、単殻式の貯槽を何というか。

問4．コールドエバポレータの貯槽などに用いられ、内槽と外槽の間に断熱材を充てんし、真空によって断熱した貯槽で、通常、内槽はオーステナイト系ステンレス鋼などが、外槽は炭素鋼が使用される貯槽は何か。

問5．多成分系の混合液をその各成分の蒸気圧の差を利用して、目的に応じた成分に分離する塔を何というか。

問6．配管設計を行う際に考慮すべきことを3つ答えよ

問7．どのような振動に対して、配管系の固有振動との共振を避けるよう支持間隔を縮めるなどの調整をし、固定バンドなどを用いて配管系を強制的に拘束するサポートが設けるか。

問8．配管組み立て時に熱膨張と反対向きにあらかじめ荷重を掛けて使用することで運転時の最大変位を減少させる方法を何というか。

問9．円錐型の弁を上下させることによって開閉し、中を通る流体の量を調整するのに優れている弁を何というか。

問10．流路がまっすぐで流路に対し直角に弁がゲートのように上下に動き開閉する弁を何というか。

問11．穴の空いたボールが流路に対して90度動くことで開閉できる弁を何というか。

問12．を90度回転することで開閉することができ、開度を調節することでの流量調整機能に優れている弁を何というか。

問13．配管を差し込んだ後、溶接する継手を答えよ。

問14．2つ継手を同じ面で接合したものを答えよ

問15．鋼板などを冷間加工で成形し、溶接によって接合したもので、一般的に高圧の圧縮ガス用の容器に使用される容器を何というか。

問16．目なし鋼管の両端を鍛造により成形加工したものなどで、一般に内容積47L程度以下の可搬式中小容器に使用される容器は何か。

問17．触媒が動かない反応器を答えよ。

問18．触媒が可動可能な反応器を答えよ。

問19．円筒胴の両端に半だ円、球形またはさら形鏡板を取り付けた圧力容器を横置きにしたもので、構造が単純で製作も容易であり、比較的小容量の貯槽に広く使用され貯槽は何か。

問20．複数の板状のヒート交換部材を組み合わせて構成される熱交換器を何というか。

問21．二重殻式円筒形低温貯槽の内槽と外槽の間に入れるものを答えよ。

問22．二重殻式平底円筒形低温貯槽の内槽に取り付けるものを2つ答えよ。

問23．部材と部材を接合するためのツバで、円盤の管継手を答えよ。

問24．回分式とも言われる反応器を答えよ。

問25．配管に流体が逆流しないようにする目的で使用され「チェックバルブ」とも呼ばれる弁を何というか。

問26．横隔膜という意味を持ち、他のバルブと異なり、弁棒などの駆動部と流路が遮断されている弁を何というか。

演習問題

次の各問いに対して正しいかどうか答えなさい。また、誤っている場合、誤りの部分を正しく直しなさい。

問1．球形貯槽は、天然ガスを貯蔵するのに使用できる。

問2．二重殻式円筒形貯槽は、断熱材としてパーライトを用い、座屈防止ようにスティフナを取り付けた。

問3．二重殻式平底円筒形貯槽の基礎は地盤面上であれば、凍結することはない。

問4．横置円筒形貯槽は、鏡板を取り付けた圧力容器を横置きにしたもので、大容量の貯槽に使用される。

問5．完全溶込み溶接では、接続される管材料と同じ強度を持つことが可能で突き合わせ溶接の1つである。

問6． 振動の起こる箇所に差込み溶接式管継手の使用を避けた。

問7．フランジ式管継手から漏えいすることはほとんどなく、取付けが容易である。

問8．コールドスプリングとは配管組み立て時に熱膨張と同じ向きにあらかじめ荷重を掛けて配管接続する方法である。

問9．ホットボルティングは常温の配管から高温の運転条件になって配管が伸びたときに、ガスケットから液が漏れないように増し締めすることで、フランジのボルト締付けに用いられる。

問10．高温になる配管系に、コーナーや伸縮ループを設けた。

問11．安全弁の放出管で、曲りを少なくしたルート形状の配管設計とした。

問12．仕切弁は、弁体を流路に対し90°Cに移動して開閉する構造であり、チャタリングが起こることがある。

問13．玉形弁は、遮断性が良いが、流量調整には用いられない。

問14．玉型弁は、ボール弁、バタフライ弁よりも全開時の圧力損失が大きい。

問15．ボール弁は、急な開閉が行える一方で、ウォータハンマの原因となり、流量調整が行いにくいバルブである。

問16．バタフライ弁は、流量調整が可能であるが高温・高圧の流体には適さない。

問17．逆止弁は配管に流体が逆流しないようにする目的で使用される。

問18．吸着塔は、オルト、メタ、パラのパラキシレン等異性体を分離できない。

問19．固定床管式反応器は、触媒が固定されているため、有効触媒量を大きくとることができる。

問20．流動床式反応器のライザが低温のため炭素鋼の内面にコールドウォール構造とした。

問21．蒸留塔では、液と蒸気を効率よく接触させるために、内部にトレイを設置するので、充てん物は入れない。