電気設備(特別)

爆発性ガスの分類
(1)発火温度・・・燃焼または爆風を起こす最低温度
(2)最小安全隙間・・・爆発性雰囲気にある隙間で爆発の火炎が外部へ伝播することを阻止する隙間
(3)最小点火電流・・・爆発性雰囲気が電気花火によって爆発を起こしうる最小の電流値

危険箇所
特別危険箇所・・・爆発性雰囲気が通常の状態において、連続し長時間にわたり、又は頻繁に可燃性ガス蒸気が爆発の危険のある濃度に達するものをいいます。

第一類危険箇所・・・通常の状態において、爆発性雰囲気をしばしば生成するおそれがある場所。室内or通風換気が妨げられる場所、爆発性ガスが滞留するおそれのある場所をいいます。

第二類危険箇所・・・通常の状態において、爆発性雰囲気を生成するおそれが少なく、また、生成した場所でも短時間しか持続しない場所をいいます。

防爆構造
耐圧防爆構造・・・全閉構造で容器内部で爆発性ガスの爆発が起こった場合に、容器がその圧力に耐え、かつ、外部の爆発性ガスに引火するおそれのないようにした構造です。

安全増防爆構造・・・正常時及び事故時に発生する電気火花または高温部を生じてはならない部分に、これらが発生するのを防止するように、構造上及び温度上昇について特に安全度を増加した構造です。

本質防爆構造・・・正常時及び事故発生に発生する電気火花または高温部により爆発性ガスに点火しないことが公的機関において試験その他によって確認された構造です。
 
内圧防爆構造・・・容器の内部に保護気体(清浄な空気または不活性ガス)を圧入して内圧を保持することによって爆発性ガスが侵入するのを防止した構造です。

油入防爆構造・・・電気機器及び電気機器の部分が、油面の上方又は容器の外部に存在する、爆発性雰囲気に発火することがないような方法で、これらを油に浸す電気機器の防爆構造です。

樹脂てん防爆構造・・・火花又は熱により爆発性雰囲気を発火させることができる部分が、運転中に発火源とならないように、樹脂の中に囲い込んだ防爆構造です。

非点火防爆構造・・・正常運転中及び特定の異常状態で、周囲の可燃性物質が存在する雰囲気を発火させる能力のない電気機器に適用する防爆構造です。

保安電力
自家発電設備・・・自家発電設備とは、自家発電を行うための発電能力を備えた設備のことを指し、電力会社からの電力供給状況に関係なく発電を行う「常用自家発電設備」と、電力供給がストップした時のみ稼働させる「非常用自家発電設備」の2種類があります。

常用発電設備・・・、電力会社からの電力供給に関係なく、文字通り常に稼働させることを原則として発電を行うものです。

非常時発電設備・・・電力会社の停電時などの非常時に作動して電力を供給を行うものです。

蓄電池設備・・・一蓄電池や整流装置などで構成されており、停電が起こった際には一定時間直流電源を供給することで、非常用照明の点灯や受変電設備の電源などに利用されます。

無停電電源装置(UPSUninterruptible Power System) ・・・停電や電圧変動などさまざまな電源トラブルが発生しても、UPS内部の蓄電池(バッテリ)に蓄えられた電気によりコンピュータにつねに安定した電気を供給する装置です。

静電気
接地・・・電線管や金属製の外箱、電気回路の中性線などを大地に接続する電気工事のひとつです。
静電気・・・物質に力学的運動による流動や摩擦などがはたらくと本来電気的に中性である物質の中で正または負のどちらか一方の電荷が他方よりも過剰となる現象が起こり、この時の電荷のこと。
帯電・・・発生した静電気が物質上に滞留、蓄積すること

静電気の発生による電荷の帯電機構
(1)摩擦による帯電:物質相互の摩擦による接触面相互の帯電
(2)剥離による帯電:密着している物質の引きはがしによる物質相互の帯電
(3)流動による帯電:配管中を液体が流れるとき配管と液体に帯電
(4)混合・攪拌による帯電:混合・攪拌する物質の相互や容器に帯電
(5)噴出による帯電:流体のノズルなどから噴出する時の噴出口とか冊、噴出流体相互の衝突などによる流体、噴出口の帯電
(6)誘導体電:帯電した物質の付近に他の物質を近づけると近づけた物質が静電誘導を受けて物質中の電荷が不均一になり、帯電したのと等価になる現象

静電気の緩和・・静電気が発生してもそれ以降に電荷の供給がなければ、物質中の電荷の中和や外部への導電によって電荷は減少していく
 導体率の低い不導体では、物質の電荷が片寄り、あるいは他から帯電した場合、電荷の移動が緩慢でなかなか等電位になりにくく、接地をとっても帯電した電荷は導体に比べて逃しにくい。

帯電物質が導体である場合の放電エネルギーは、帯電物質が放電の直前に持っていた静電エネルギーにほぼ等しい。
 W=CV2/2=QV/2=Q2/2C
 C静電容量V帯電電位Q電荷量
帯電物資が不導体である場合は放電によって失うエネルギーは帯電物質が持っている静電エネルギーのほとんどを放出するわけではないので、簡単な式として表すことはできない。

静電気に対する災害防止対策
①静電気の発生の抑制:配管中の流れ流体の流速を下げる。
②静電気の緩和と除去の促進:導体に接地を施し、帯電電位の低下・緩和を行う。
③爆発性ガスの形成防止:可燃性物質を危険な場所から隔離するため、不活性ガスでシールしたり、危険物質をパージして危険雰囲気の形成を防止する

ボンディング・・・2つ以上の導体を電気的に接続して相互にほぼ同電位にすること。

①可燃性ガスの製造設備等の塔、槽、回転機械、ベントスタックなどは単独に接地機器が複雑に連結している場合、配管などで連続している場合はボンディング
②ボンディング用、接地用の接続線には通常の使用状態で容易に腐食や断線しないもの
③接地抵抗値は総合100Ω以下。避雷設備を設けるものは総合10Ω以下
④可燃性ガスを充てんする場合には、充填作業前に充填する容器および充填配管を必ず接地

配管を液体が流動するときの配管と液体間の帯電は、乱流では流速のほぼ2乗に比例して発生電化が増加する。

保安接地・・機器に故障や異常があった場合、他に波及しないように機器に接地をとり、人体の保護や機器の保護を行う接地。
避雷接地・・雷雲が発生したときに落雷を避雷設備誘導することにより、他の設備に影響を与えないように保護する接地。
外部雷保護システム・・接地抵抗を極力小さくする。被覆部とその周辺の接地電位を一様にする。受雷部は被保護物に雷撃が侵入しないよう施設するもの

コメント

タイトルとURLをコピーしました