運転管理(特別) 練習問題・演習問題

練習問題

問1. 精留塔、吸収塔、蒸発缶等で、微小液滴が蒸気または気体によって上のトレイ(上段)に運ばれる現象で、段効率低下の原因となる現象を何というか。

解答:飛沫同伴(エントレイメント)

問2.液が流下しないようになり、液のすべてが上段に運ばれる現象を何というか。

解答:溢汪現象(フラッディング)

問3.塔の液量が少ない場合等に、蒸気によって液が吹き飛ばされる現象を何というか。

解答:ブローイング

問4.塔での蒸気量が減少すると、トレイの孔(穴)から段液が漏れて下降する現象で、重度の場合と軽度の場合それぞれ何というか。

解答: (重度)ダンピング (軽度)ウィーピング

問5.加熱炉において、局部的に過加熱が起こることを何というか。

解答:ホットスポット

問6.ポンプケーシング(ポンプの内部)や吸込み配管に液体がない状態で運転することを何というか。

解答:空引き

問7.低温、低密度の 液化ガス(LNG等) が残っている貯蔵タンクに、高密度の液化ガスを充填した場合、両液化ガスは混合せず2層になることを何というか。

解答:ロールオーバ

問8.表面に空気中の水蒸気が凝縮し氷結して霜状に付着する現象を何というか。

解答:霜着き

問9.配管のバルブを急激に閉止すると液体の慣性力が運動エネルギーに変化して配管、バルブに衝撃を与える現象を何というか。

解答:ウォータハンマー

演習問題

 次の各問いに対して正しいかどうか答えなさい。また、誤っている場合、誤りの部分を正しく直しなさい。

問1.定期点検によって運転停止し、点検終了後の運転開始において、運転開始指示書を作成した。

解答:正しい
解説:運転開始準備として運転開始指示書の発行は必要です。

問2.運転要員の確保だけではなく、 電気、 計装、保全等の運転操作を行わない担当員の待機の手配をした。

解答:正しい
解説:万が一に備えて、電気、計装、保全の担当者も準備が必要です。

問3.製造設備の生産性、安全性を向上させるため、基準類の定期的な見直しを行う必要がある。

解答:正しい
解説:基準類は毎年1回以上行い、定期的に見直します。

問4.高圧ガス製造設備は使用開始時、使用終了時、運転中に作動状況について異常のないことを点検する必要がある。

解答:正しい
解説:高圧ガス保安法で定められています。

問5.蒸留塔内の蒸気速度が増加して液のすべてが上段に運ばれると、エントレイメントが発生し、塔底液の抜出量が減少して運転が困難になる。

解答:誤り エントレイメント → フラッディング現象
解説:エントレイメントはフラッディング現象が起こる前の現象です。

問6.加熱炉の加熱管はホットスポットが生じることがあるので、点検窓からの目視確認を行っている。

解答:正しい
解説:ホットスポットは加熱炉において、局部的に過加熱が起こることです。

問7.加熱炉内の加熱管は、ロングフレームにより過加熱されたり、管内でのスケールの沈着によって局部的に輝度が大きくなることで、配管が破断することがある。

解答:正しい
解説:ホットスポットに関する問題です。

問8.冷凍装置の外表面への霜着きは、低温装置の断熱不良によって起きることがある。

解答:正しい
解説:霜着きは、装置内部からの低温物質の漏洩やバルブの内漏れ等からも起こることがあります。

問9.液化天然ガ貯槽等で、 急激な蒸発により大量のガスが発生することをロールオーバという。

解答:正しい
解説:ロールオーバーはLNG等で起こり、密度の違いなどにより2層に分かれることで、大量に蒸発するため危険です。

問10.配管途中にあるバルブを急に閉止すると、流速が急に低下し、配管やバルブに衝撃を与え、配管等を破壊を起こすことがある。

解答:正しい
解説:ウォータハンマーについての説明です。液圧が上昇しようとするときに、液を管系よりタンクに逃がすことは、衝撃、破壊を防止する一つの方法です。

問11.ポンプの空引き現象が発生する原因の一つとして、吸込配管側のガスの滞留がある。

解答:正しい
解説:ポンプの空引き現象の原因は他に、液温が沸点に近い状態、バルブの開度不良等があります。

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