理想気体の計算①の検定問題傾向
理想気体の計算については、丙種化学の学識にて毎年出題される分野です。理想気体については2問出題される年と1問出題される年があります。2012年第2回と2020年第1回は、1問しか出題されていません。2010年第2回から2024年第2回までの過去の25回分の検定問題から出題傾向をまとめました。
問2.状態方程式 | |
項目 | 出題数 |
密度 | 14 |
物質量・質量 | 9 |
体積 | 2 |
練習問題
ここでは、物質分野における基本的な用語や知識に関する問題を掲載しています。問1~5は物質に関する基本的な内容の問題で複数回出題されています。次の各問について、適切な語句や意味を答えなさい。
問1.物質1molあたりの質量のことをなんというか。
解答:モル質量
問2.物質1モルあたりの体積は何Lか。
解答:22.4L
問3.物質1モルあたりの体積は何m3か。
解答:0.0224m3
問4.標準状態における窒素1モルの密度を求めよ。
解答:1.25g/L
28g/mol × 1mol ÷ 22.4L = 1.25g/L
問5.メタン1kgは何Lか。
解答:1.4kL
1,000 ÷ 16 g/mol × 22.4 = 1,400L
演習問題
問1.問3. 標準状態において、次に示す組成の混合気体の密度はおよそいくらか。ただし、混合気体は理想気体とする。
成分 | N2 | O2 | CO2 | H2 |
vol% | 20 | 32 | 18 | 20 |
解答:1.08kg/m3
解説:平均モル質量を求めた後に、1molあたりの体積0.0224m3から密度を求めます。
窒素、酸素、二酸化炭素、水素の分子量は、それぞれ28g/mol、32g/mol、44g/mol、2g/molなので平均分子量Maは
Ma=28×20%+32×32%+44×18%+2×20%=24.16g/mol
密度は1molあたりの体積は0.0224m3なので
= 1.08 kg/m3
重要:密度に関する問題は過去に14回出題されてます。N2、O2、CO2、H2の混合気体の形式で直近は出題されています
問2.標準状態におけるLPガス(気体)の密度はおよそいくらか。ただし、LPガスは理想気体とし、その組成はプロパン70vol%およびブタン30vol%として計算せよ。
解答:2.15kg/m3
解説:平均モル質量を求めた後に、1molあたりの体積0.0224m3から密度を求めます。
プロパン、ブタンの分子量は、それぞれ44g/mol、58g/molなので平均分子量Maは
Ma = 44×70%+58×30% = 48.2g/mol
密度は1molあたりの体積は0.0224m3なので
= 2.15 kg/m3
重要:密度に関する問題は過去に14回出題されてます。LPガスの密度も過去には出題されていました。
問3.標準状態において、酸素6kg、二酸化炭素5m3、窒素4kg、エチレン4kgを物質量 (mol) の値が大きいものから小さいものへ順に正しく並べてあるものはどれか。ただし、物質はそれぞれアボガドロの法則に従うものとする。
解答:二酸化炭素5m3>酸素6g>窒素4kg>エチレン4kg
解説:
重要:物質量・質量に関する問題は過去に9回出題されています。
問4.10kgの液体のブタンがすべて気化してガスになった。このガス状ブタンの体積は標準状態でおよそ何kLか。
解答:3.86kL
解説:
重要:体積に関する問題は過去に2回出題されています。
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