溶接　練習問題・演習問題　乙種機械　学識

溶接の過去問傾向

　溶接については、乙種機械の学識にて近年、毎年出題される分野です。2012年からの過去の12年分から出題傾向をまとめました。溶接については、2015年から毎年出題されていますが、傾向が強い分野です。下記表では、9項目が複数回出題されていますが、SIでの表し方の問題が多いため、9項目を暗記すれば解答できる可能性が高い問題です。しっかりと覚えて解答しましょう。

項目	出題数
ティグ溶接	10
被覆アーク	8
ブローホール	5
高張力鋼	3
ろう	3
クレータ割れ	3
低温割れ	2
焼きなまし	2
サブマージアーク	2
溶接熱影響部	2
ミグ溶接	2
その他	6

練習問題

　ここでは、溶接分野における基本的な用語や知識に関する問題を掲載しています。問1～8は過去に複数回出題された内容に関する内容です。問9～11は過去に1度出題されたことのある内容に関する問題です。問12は過去に出題されたことのない問題ですが、重要と思われる内容に関する問題です。
　次の各問について、適切な語句や意味を答えなさい。

問1．放電用電極にタングステン(Tungsten)を用い、アークおよび溶接部をシールドガスで覆う溶接を何というか。

問2．母材と同材質の被覆アーク溶接棒を電極とし、この心線と母材との間にアークを発生させ溶接を何というか。

問3．溶接金属内にガスが残留したため、空洞が生じたものを何というか。

問4．高張力鋼の溶接した直後では、何が起こりやすいか。

問5．母材を溶かさずに、「ロウ材」という接着剤を接合したい部品の隙間に染み込ませて接合する方法を何というか。

問6．アーク溶接において溶接ビード終端部において生じる割れを何というか。

問7．あらかじめ粉末状フラックスを散布し、その中に溶接ワイヤを自動送給し、溶接ワイヤと母材との間にアークを発生させて溶接を何というか。

問8．消耗電極式アーク溶接を２つ答えなさい。

問9．材または既溶接の上に溶接して生じた止端の溝を何というか。

問10．溶接金属が母材に融合しないで重なるものを何というか。

問11．配管を差し込んだ後、溶接する継手を何というか。

問12．可燃性ガスと酸素を燃焼させ、その炎により母材を溶融させる溶接法を何というか。

問13．空気中を電気が通ずる放電現象で、空気中に発生する電流のことを何というか。

問14．スラグが溶接金属内に残留したものを何というか。

問15．溶接金属と母材または溶接金属と溶接金属が十分に融着していないものを何というか。

問16．溶接金属がルート面に達しなく、開先の一部がそのまま残ったものを何というか。

演習問題

次の各問いに対して正しいかどうか答えなさい。また、誤っている場合、誤りの部分を正しく直しなさい。

問1．スラグ巻込は、溶接金属中に生じる球状の空洞であり、溶接材料の吸湿、開先面のさび、油の付着を避けることなどで防止できる。

問2． 溶接直後に起こるクレータ割れは、既に凝固した部分に拘束されて収縮力に抗しきれず発生した冷温割れである。

問3．溶接の入熱により炭化クロム酸化物の不動態被膜が強固になり、応力腐食割れが起こりにくくなることがある。

問4．高張力鋼の溶接では、溶接後に時間を経過しても割れを生じにくい。

問5．振動する配管に差込み溶接式継手を優先して用いた。

問6． ティグ溶接のタングステン電極棒は、消耗が激しい。

問7．ティグ(TIG)溶接では、溶加棒にタングステンを用いる。

問8．サブマージアーク溶接では、溶接棒にフラックスを塗布したものを用いる。

問9．被覆アーク溶接で使用する溶接棒にはフラックスが塗布されている。

問10．被覆アーク溶接では、酸素アセチレン炎によって、被覆アーク溶接棒と母材を溶融させて溶接する。

問11．被覆アーク溶接で使用する溶接棒は、ほとんど消耗しない。

問12．ミグ(MIG)溶接では、アークおよび溶接金属を覆うシールドガスにアルゴンを使用する。

問13．マグ(MAG)溶接は、放電電極が溶け、消耗電極式の溶接法の1つである。

問14．はんだ付けは、アルミニウム合金製の熱交換器に多く使用されている。