応力　練習問題・演習問題　乙種機械　学識

応力の過去問傾向

　応力については、乙種機械の学識において近年、毎年出題される分野です。2012年からの過去の12年分から出題傾向をまとめました。応力については、下表のように8項目が複数回出題されていますが、用語だけでなく、式での表し方が重要な分野です。式とその関係を覚えれば解答できる問題が多いため、しっかりと覚えて解答しましょう。

項目	出題数
円周応力と軸応力の関係	9
半径応力	9
厚さ方向	7
円周応力	4
軸応力	4
内径との関係	4
円周応力と軸応力	3
肉厚	2
その他	6

練習問題

　ここでは、応力分野における基本的な用語や知識に関する問題を掲載しています。問1～5は過去に複数回出題された内容に関する内容です。問6は過去に出題されたことのない問題ですが、重要と思われる内容に関する問題です。
　次の各問について、適切な語句や意味を答えなさい。

問1．円筒胴における円周応力(周方向応力)σ_θを式で表せ。圧力：p、内径：D、厚さ：t

問2．円筒胴における軸応力σ_zを式で表せ。圧力：p、内径：D、厚さ：t

問3．半径応力σ_rを式で表せ。圧力：p、内径：D、厚さ：t

問4．円周応力σ_θと軸応力σ_zの関係を答えよ。

問5．円周応力σ_θと軸応力σ_zは厚さ方向にどのように引張応力が分布するか。

問6．円筒形や球形の物体の内側の直径を何というか。

問7．円筒状圧力容器の両端部をふさぐ、半円状・楕円状などの形状をしている板を何というか。

問8．局所的に円の弧とみなしたときの円の半径を何というか。

問9．密封された円筒容器に内圧が加わったときの円筒容器に生じる応力を何というか。

演習問題

内径D、肉厚tの両端閉じ薄肉円筒胴に内圧p(ゲージ圧力)が作用した時、円周応力σ_θ、軸応力σ_zおよび半径応力σ_rとした場合、次の各問いに対して正しいかどうか答えなさい。また、誤っている場合、誤りの部分を正しく直しなさい。

問1．σ_θは、円周の接線方向に作用し、σ_θ=pD/2tである。

問2．σ_rは、厚さ方向に一様に分布し、σ_θの1/2である。

問3．σ_rは、σ_θより小さい。

問4．D=200mm、t=5mm、p=1MPaのとき、σ_θ=5MPaとなる。

問5．σ_θとσ_zは引張応力で、σ_θ厚さ方向に一様に分布すると考えられるがσ_zは厚さ方向には一様に分布しない。

問6．σ_r≒0と考えられる。

問7．円筒胴における軸応力は円周応力の2倍である。

問8．円筒胴における軸応力は円周応力の2倍である。