SI単位の歴史
SI単位のSIはフランス語の「Système International d’unités」からとっています。1790年頃に制定され、現在まで使用されていますが、アメリカで未だに重さはポンド、長さはヤード等が用いられています。アメリカは単位の基準を握れないため、意地になっているとの噂もあります。
とはいうものの、高圧ガス保安法では、SI単位が主に出題されています。まず、基本単位について覚えましょう。
基本単位について
単位 | 記号 | 名称 |
時間 | s | 秒 |
長さ | m | メートル |
質量 | g | グラム |
熱力学温度 | K | ケルビン |
物質量 | mol | モル |
電流 | A | アンペア |
光度 | cd | カンデラ |
SI単位を覚えることは、計算問題を解くうえでも重要です。自身の計算が正しいのかを確認するため、左辺と右辺の単位を確認することで計算の間違いに気づくこともあります。
また、この後に出る組立単位においても重要になります。 基本単位は必ず覚えてください。
各単位の表し方
単位 | 記号 | 基本単位 | 名称 |
面積 | ー | m2 | 平方メートル |
体積 | ー | m3 | 立法メートル |
速度 | ー | m/s | メートル毎秒 |
加速度 | ー | m/s2 | メートル毎秒毎秒 |
密度(質量密度) | ー | kg/m3 | キログラム毎立法メートル |
モル質量 | ー | kg/mol | キログラム毎モル |
モル体積 | ー | m3/mol | 立法メートル毎モル |
流量 | ー | m3/s | 立法メートル毎秒 |
質量流量 | ー | kg/s | キログラム毎秒 |
(物質量の)濃度 | ー | mol/m3 | モル毎立法メートル |
平面角 | rad | m・m-1=l | ラジアン |
力 | N | m・kg・s-2 | ニュートン |
圧力、応力 | Pa | m-1・kg・s-2 | パスカル |
エネルギー、仕事、熱量 | J | m2・㎏・s-2 | ジュール |
仕事率、動力、熱流 | W | m2・kg・s-3 | ワット |
セルシウス温度 | °C | K | ケルビン |
粘度 | Pa・s | m-1・kg・s-1 | パスカル秒 |
上記の中でも赤く太文字で記載された箇所がよく出題されていますので、覚えておいた方が良いです。
次に仕事の定義を覚えましょう。
仕事とは物体に一定の力 F (N) を加え続けて、その力の向きに距離 s (m)だけ動かしたときの積を言います。
仕事 = F (N) × s (m)
高校の物理の授業で覚えている方も、たくさんいらっしゃるかと思いますが、初めて見る方は「力×(掛ける)距離。力×(掛ける)距離。力×(掛ける)距離。力×(掛ける)距離。力×(掛ける)距離。」と呪文のように唱えて覚えてください。
SI接頭語
SI接頭語とは、10のべき乗のことで、10を何回かけたかを表し、単位とともに用いられます。例えば、人の体重はkg(キログラム)で表されますが、k(キロ)はSI接頭語で、10の3乗を意味します。一方で、長さを表す際にmm(ミリメートル)を用いることがありますが、これは10の-3乗を意味します。
高圧ガスの試験乙種機械の試験では、SI接頭語が10の何乗かを問う問題が出題されます。下記にSI接頭語についてまとめます。
接頭語の読み方 | SI接頭語(記号) | 10n |
エクサ | E | 1018 |
ペタ | P | 1015 |
テラ | T | 1012 |
ギガ | G | 109 |
メガ | M | 106 |
キロ | k | 103 |
ヘクト | h | 102 |
デカ | da | 101 |
デシ | d | 10-1 |
センチ | c | 10-2 |
ミリ | m | 10-3 |
マイクロ | μ | 10-6 |
ナノ | n | 10-9 |
ピコ | p | 10-12 |
フェムト | f | 10-15 |
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