疲労・・・金属材料が繰り返し荷重を受けると静的な破壊荷重よりはるかに小さい荷重でも破壊することがあります。これを疲労と言います。金属も力を加え続けると人と同じように疲れ、破壊されるということです。
また、実際に金属材料に繰り返し荷重を加えた場合、下図のようなグラフで表され、S-N曲線図と呼ばれます。
※曲線の形式や数値は金属により異なります。
クリープ・・・高温下で、物体に一定の荷重(応力)を加えると、時間とともに物体が変形していく現象のことをいいます。
クリープ現象は時間とともに変形が進み、下記の図のように表されます。
クリープによって破断することもあります。
延性破壊・・・延性破壊は過大応力が作用して塑性変形を起こし、引き伸ばされて最終的に破壊することを言います。この塑性変形とは材料に応力がかかると伸びる性質のことをいいます。
脆性破壊・・・脆性破壊とは応力が作用して塑性変形を伴わないで破壊することです。
低温脆性・・・一般に、鉄鋼材料の引張強さ、降伏点は温度が下がるとともに増大します。しかしながら、伸び、絞り、衝撃値は、温度低下とともに減少して、ある温度以下では塑性変形することができなくなって、極めて脆くなります。この現象を言います。
材料は、その種類、形状、構造等様々な要因によって、その材料が破壊されるのかは異なります。設計するにあたり、許容応力以下になるように決定して製作します。
使用上安全であると考えられる最大応力を許容応力と言います。許容応力は基準強さを安全率で割ったもので計算され、安全率は材料ごとに異なります。